2007年も半分が過ぎ、
本棚に収まりきらない本が部屋のあちこちに山を築きはじめました。
まぁ、これはこれで好きな部屋の風景だったりします。
私だけでなく、夫の本の山もあるので、
お互いがそれぞれに山を作り城を持ってる感じ。
本の山に埋もれて本を読むのも好きだったりします。
そのまま昼寝するのも得意です(笑)。
そんな私の読んだ本の中で今年1番おもしろかった本がこれ。
熊谷達也さんが書いた「邂逅(かいこう)の森」。
宮城県仙台市の出身で作品には東北地方のものが多いです。
「邂逅の森」では、2004年に山本周五郎賞と直木賞を
ダブル受賞するという快挙を成し遂げました。
邂逅の森
時代設定は大正から昭和。
秋田の小作農の次男に生まれ、
伝統のマタギとして生きる富治の物語。
読後感は、私の中にマタギの魂が乗り移ったような感じ。
これが生きるということなのだと。
これが生きている命をいただくということなのだと。
魂が揺さぶられました。
また、秋田弁の心地良さったらありません。
私は東京生まれの東京育ちなので、
方言には強い憧れがあるんです。
偶然にも・・・読み終わった次の日の朝刊に、
『「耳っこ」離れぬ秋田弁』(2007/07/04 日経新聞)という記事が。
秋田弁を研究して50年という方の話です。
小さくてかわいらしいものには、
「犬っこ」「牛っこ」「雨っこ」のように、
最後に「こ」を付けるのが秋田弁の特徴なのだそうです。
「邂逅の森」の中では、熊のこと「熊っこ」って。
それだけ、熊は人にとって、大切で身近な存在だったのでしょう。
現代のように人里に下りてきて人を襲うこともなく、
熊の住む場所と、人の住む場所はきちんと住み分けされ、
熊の命をいただくことに真剣に取り組んでいたのだと思います。
生きることに真剣だったのだと思います。
読んでくれてありがとう。
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